駒込の角家 / The Corner House in Komagome, 東京/Tokyo (2021)
敷地は狭あい道路の多く残る木密地域にありながら、T字路の北東角地に位置し、向かいの建物がセットバックしているため、かなり先からも見通すことができる。そのような狭小地に建つこの住宅は、白い直方体の上に折れ曲がった黒い屋根が浮いたように載り、2方向の道路にヴォリュームが突出するアイコニックな印象を外観に持つ。
同様に内部空間もシンプルな構成になっている。接道する2方向道路からの視線が気にならないようメインとなるLDKを2階にすることで自然光が入り明るく、そして1階に閉じた寝室や水回り、3階にオープンなロフトとバルコニーを配している。また中心となるLDKは限られた床面積を少しでも広げるべく階段を取り込み、壁と天井を押し出すことで、狭いながらも快適に過ごせるようにしている。